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カテゴリ  三日月宗近 1/3

聚楽第

聚楽第への通路が封鎖されて1ヶ月がたっていた。監査官として第2部隊に同行していた山姥切長義も、新しい刀として馴染み始めた頃だった。三日月宗近は秋の日差しの中、縁側に座り茶をすする。真っ赤に色づいた庭の紅葉の葉が、音もなくハラハラと散る。ただ、その場は静寂だった。ふと、昔聞いた百人一首の一つを思い出す。(そういえば、あったな。紅葉の歌。確か・・・)頭に浮かんだその歌を、小さく呟く。そうでもしてないと...

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かざぐるま

とある本丸で、若い審神者が病気で亡くなった。審神者は残された刀剣男士たちが、次の審神者が決まるまで今の姿が保てるようにと、庭の大木に己の力を残していた。刀剣男士たちは、その力を少しずつ使いながら姿を保つ。審神者がいなくなったこの本丸は、喪に入った。皆、ふとした瞬間審神者を思い出し、涙を浮かべたり、鼻をすすったり。新しい審神者なんていらない・・・とさえ思っていた。そんな日が1ヶ月ほど続いた頃・・・。...

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渡せない役目

最近新しい刀剣男士がやってきた。にっかり青江と同じ刀派で、三日月宗近と同じ天下五剣のうちの一人。その刀は数珠丸恒次という名前の刀だった。三日月と肩を並べるほどのレア度ではあるが、資材も依頼札もさほど消費せず鍛刀できたのは、審神者・美和の霊力が高かったせいなのかもしれない。見た目も美しい刀なのだが、天下五剣の中で最も美しいと言われた三日月宗近よりは劣るかもしれない・・・。そんなことを小狐丸が口にして...

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三日月宗近の料理

「主、今日も夕食に顔を出さなかったね。」「どうしても今日中に完成させて提出しないといけない資料があるんだって。」「でも、何か食べないと倒れるんじゃ・・・」燭台切光忠と歌仙兼定の言葉を、三日月宗近はぼんやりと聞いていた。二人は食事の片付けをしながら主のことを心配する言葉ばかりを紡いでいた。「三日月殿、そろそろ我ら三条派の風呂の時間ですぞ。」同じ三条派の小狐丸に突然言葉をかけられ、宗近は「あ、あぁ・・...

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寒い夜の過ごし方

「・・・この状況は、一体何が起こったのでしょう?」寒い夜のことであった。今からまさに深い眠りへと落ちようとしている美和の意識を、現実へと引き上げた人物がいた。青色の狩衣に、三日月のうちのけが入った瞳の男。その男は美和の布団にもぐりこんでくるやいなや、彼女をぎゅっと抱きしめる。布団を持ち上げられ一瞬冷めた体は、彼の体温のおかげで再びぬくもり始めた。彼女の小さな呟きにも答えない彼に、少しむっとする美和...

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