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2015.12.04  輪廻転生の果てに <<16:44



遠い昔、私は本物の狐だった。仲間もおらず、孤独な私に優しくしてくれた一人の人間の娘がいた。
その娘も、一人だった。名前は知らない。聞こうとも思わなかった。でも、2人とも独り身同士。私たちはいつしか、お互いに寄り添って生きるようになっていた。食べ物を分け与え合い、夜は一緒に丸まって眠る。人間の娘は、眠るときよく私に言っていた。

「狐さん、私が目をさまさなくなったら、私を食べていいよ。」

そんな生活がしばらく続いた頃、人間の娘はある寒い夜から、目を覚まさなくなった。
私がどんなにゆすっても、どんなに鳴いても、どんなに優しく噛み付いても、彼女の瞳は閉じられたまま。私はその時悟った。あぁ、この娘は死んだのだと・・・・。
私はその娘の言葉通り、肉を・・・食らった。それが娘の願いであり、私にできる娘の弔い方なのだと思ったから。娘の肉を食らい、娘よりも長く生きねばならない。残された私にできる、たった一つのことだった。そのまま、娘の死んだ場所が私の居場所となった。娘の骨の上に雪が積もり、春が来て雪がとけ、花が咲いては枯れていき、また雪が積もる・・・・。それを私は娘が横たわっていたそばで見る。いつしか私も、狐としての命の終わりを迎えた。

それから私は、ずっと娘の魂を追いかけている。幾度となく違う生物に生まれ変わり、生まれては死んでゆき、また新しく生まれ変わる。果てしなく長く輪廻転生を繰り返し、とうとう私は付喪神となってこの世に生まれ変わった。神となった私はもう、輪廻転生を繰り返すことはない。私は付喪神として、とある刀剣に宿った。その名前は『小狐丸』。狐であったときの記憶が、ふと蘇る。
小狐丸に宿った私は生まれ変わらぬまま長い時代を見て、ゆったりと未来へ進んでいく。
過去の時代を認めぬ者が、歴史改変を望んで立ち上がった時、私は政府の人間から一人の娘の手へと渡る。その娘、審神者と呼ばれる者。眠っている我らを顕現させ、戦う力を与える者。

「小狐丸・・・・。」

私に呼びかけるその声に、私はハッとした。その人間に宿る魂は、かつて私と共に生活をした娘の魂そのものだったのだ。姿こそ違えども、私はこの優しく暖かな魂のぬくもりを覚えている。
静かに祝詞が唱えられる中、私はこの娘の前に顕現した。

「小狐丸にございます。主様・・・・ぜひともそのお名前を、この小狐にお教えください。」

名も知らずに私は、あなたの体を食ってしまった。そのおかげで、私はいくつもの年を生きることができた。
今度は私があなたに恩を返す番です。

「私は美和。小狐丸、私と一緒に戦ってくれますか?」
「ぜひとも。私はあなたのために戦い、あなたをお守りします。それが私にできるあなたへの恩返しです。」

彼女は眉をひそめて首をかしげた。私はにっこり笑う。あぁ、探していた魂に出会えてよかった・・・と。
美和があの時のことを忘れていても、私は絶対に忘れない。あの時私にくれた美和の血肉は、今でも私の魂の中で息づいているのだから。





輪廻転生の果てに








No.67 /   小狐丸 / Comment*0 // PageTop▲

2015.11.18  来年もまた <<02:22




「小狐丸、少し散歩をしませんか?」と、珍しくぬし様が私を誘った。
厳しい冬が終わりかけ、まだ少しだけ雪が残る時期のこと。ふいに訪れた小春日和に、鳥たちの賑やかな声が聞こえる。
今日は戦も内番もない、穏やかな日。同じく時間の空いているあに様は、のんきに縁側で抹茶をすすり、茶菓子を食べていた。私もあに様の茶飲みに誘われたが、そこにちょうど現れたぬし様。今日は調子がよさそうに見えた。
私はあに様の誘いを断り、ぬし様と散歩へ出かける。それが今の状況・・・。

「ほら、小狐丸!もうすぐ桜が咲きそうですよ!」

小さいぬし様は、めいいっぱい背伸びをして桜のつぼみを見ようとしている。その姿が小動物のようで、なんともかわいらしい・・・。私の口元が思わず緩んでしまう。小さいものは好きだ。ぬし様は、野に咲く小さく可憐な花のようである・・・といつも思う。

「ぬし様、そんなに桜のつぼみが見たいのなら、この小狐が肩車でもして差し上げましょうか?」
「それは・・・ちょっと幼子のようで恥ずかしいです。遠慮しておきます・・・」
「おや、そうですか。それは残念。でしたら・・・」

私はひょいっと、ぬし様を横抱きにする。世間で言われている、お姫様抱っこというやつである。
ぬし様の顔がすぐに真っ赤にそまり、「小狐丸!恥ずかしい!おろして!」なんて言葉を紡ぐ。それでも私は、ぬし様をおろさなかった。

「そうおっしゃらずに・・・。ほらぬし様。この小狐、ぬし様より大きいゆえ、桜のつぼみが間近に見えますぞ。」

そんなふうにうまい具合に丸め込めば、ぬし様は桜のつぼみを覗き込み、「うわぁ・・・」と声を上げた。
桜のつぼみを食い入るように見つめるぬし様の顔を見つめながら、私の心に少しだけ影が落ちる。ぬし様を抱えた瞬間思った。

(ぬし様は・・・少しお痩せになられた・・・。)

以前はもう少し、ふくよかであった。女性(にょしょう)特有の柔らかさがあり、本能を押さえ込むことに苦労した。近侍になってからというもの、早くこの人間の女性を我が物にしてしまいたいと思っていた。その気持ちは今でも変わらない。しかし、ぬし様を抱き上げたときの軽さが私に現実をつきつける・・・。

「ぬし様、今日はもう・・・・」
「小狐丸、今日は久しぶりに調子がいいの。もう少しあなたと、こうしていたい・・・。」

先ほどまで恥ずかしがっていたぬし様が、ぎゅっと私の首に腕をまわしてくる。この甘え方は幼子のようだと笑いがこみ上げそうになったが、私はそれをぐっとこらえ、ぬし様の頬に自分の頬をすり寄せる。

美和はきっと、沖田君と同じ病気だよ・・・。』

大和守安定殿が言っていた言葉を思い出す。日に日に弱っていくぬし様の体。病が確実に、体を蝕んでいっている。

「ぬし様、来年もこの小狐と一緒に、桜のつぼみを見に来ましょう。来年もまたこうして、あなたを優しくお姫様抱っこして差し上げます。」
「そう・・・ですね。来年もまた、一緒につぼみを見に来ましょう。」

ぬし様と二人で微笑み合う。
ふと思い出した、安定殿の言葉が私の頭から離れない。それでも私は、信じていたかった。
来年もまた、美和殿と一緒に・・・・・。




来年もまた




美和は、来年を迎えられないかもしれない・・・」
安定殿の言葉が、私の心を蝕んでいる。





No.63 /   小狐丸 / Comment*0 // PageTop▲

2015.10.23  嫉妬深いので大変なことになります <<23:28


*小狐丸→弟 三日月→兄設定です!



(ぬし様は今日も、他の刀剣たちと仲良くしておる・・・)

朝起きて、居間へ行くとすでに他の刀剣たちが審神者の美和を取り囲むようにしていた。
加州は美和にべたべたくっついているし、三日月宗近はさりげなく、美和の髪をもてあそんでいる。
今剣は美和の膝に座って絵本を読んでいた。
そこに石切丸も現れて、「美和、着物のうしろの帯が曲がっているよ」と帯を直し始めるもんだから、小狐丸はそろそろ我慢の限界を迎えた。

「それは近侍である私の仕事じゃ。石切丸よ、そこをどけ。」
「おやおや。やっとお目覚めかい?何回も起こしたのに、小狐丸は全く起きないんだから・・・」
「お前は朝に弱いなぁ、小狐」
「・・・”丸”をつけて下さい、あに様。ぬし様もぬし様じゃ!この小狐がおるのに、なぜこやつらに好き勝手されておるのじゃ。」

赤い瞳でじとっと美和を見れば、彼女は苦笑を浮かべた。

「・・・・好き勝手と言われても・・・・。みんなと楽しく過ごしてるだけよ。」
「そうそう。お主が今の近侍でも、美和はみんなのものじゃぞ。なぁ、美和?本当にお主はかわいらしい・・・」

宗近が美和を抱き寄せ、ぎゅーっと抱きしめ頬ずりする。
もちろんそばにいた加州が怒ったが、それは彼だけではなかった。
「あに様・・・」と自分の兄である宗近をにらみつけながら、拳をわなわなふるわせる小狐丸。いくつもの青筋が立っていた。

(ぬし様もぬし様じゃ!あに様にああも頬ずりされて、なぜ嫌がらぬのじゃ!)

頬ずりを続ける宗近にぷつんと切れた小狐丸は、ぐいっと美和を引き寄せる。
彼女の膝から今剣がボトっと落ち、「きゃっ!」と美和は小さく声をあげる。
小狐丸の行動に、みんな反応できず唖然とした。
そんな彼らを冷たい瞳で見ながら小さく笑みを浮かべたあと、今度は美和をじっと見る。そのまま言葉を発した。

「この小狐、嫉妬深いゆえ、大変なことになりますぞ。美和殿・・・」

それだけ言うと、ひょいっと彼女をお姫様抱っこし、居間から出て行く。
美和の混乱する声と、小狐丸の小さな笑い声が廊下から響いてくる。
何が起こったのかを理解した他の刀剣たちは、すぐさま彼と彼女を追いかけるのであった・・・。





嫉妬深いので大変なことになります




ツイッターの創作bot様のお題です。



No.53 /   小狐丸 / Comment*0 // PageTop▲

2015.10.16  あなたと一緒に毛繕い <<12:50



「狐が一匹、うろうろ中。
体の大きい狐だけれど、名前は可愛く小狐丸。
白い毛並みが自慢の太刀。
主を探して今日もうろうろ。
手には櫛を持っていて、いつも毛づやを気にしてる。
主を発見。狐はお部屋へ入ったよ。」

縁側に座っていた蛍丸が、どこにでもあるような童謡のリズムでオリジナルの歌を歌っている。
そばにいた山姥切国広が、「またか・・・」とため息をついた。
この前偶然鶴丸国永が拾ってきた小狐丸。
常に毛づやを気にしており、毛づやが乱れると櫛を持って美奈を訪ねる。
今日で3回目の訪問だ。

「毛が乱れるのが嫌なら、切ってしまえばいいものを・・・」

国広が悪態づいている様子を見て、蛍丸がぼそっと呟いた。

「国広兄ちゃん、やきもちやいてんの?」

「・・・・うるさいな!そんなわけないだろ!」


* * *

「ぬし様、また毛づやが乱れてしまいました。
毛づくろい、お願いしてもよろしいですか?」

小狐丸は手に持っていた櫛を差し出し、美奈の目を見る。
彼女は困った顔をしていたが、嫌そうではなかった。
「またですか・・・?」といい、櫛を受け取る。
彼女の手が自分の手に軽く触れるだけで小狐丸は胸を高鳴らせた。

「では、ぬし様お願いします」

すとんと美奈の前に背を向けて座った彼は、静かに目を閉じる。
しばらくして、自身の髪が軽くひっぱられるような感覚。
美奈が優しい手つきで小狐丸の髪に櫛を通していく。

「でも、何度見ても小狐丸の髪は本当に綺麗ですね。
太陽に照らされて、キラキラ輝いております。」

鈴のような声色に、小狐丸はさらに胸を高鳴らせる。
彼にとって、今は彼女が一番のお気に入り。
彼女に髪をといてもらうのも好きだが、このあとに同じ櫛で彼女の髪をとくのも好きだ。

「はい、綺麗になりましたよ。」

「ありがとうございます。今度はぬし様の髪もといて差し上げます。」

「さっきといてくれたばっかりなのに?」

クスクスと、美奈が笑った。

「はい。ぬし様は私の毛づくろいをしてくれました。だからそのお返しです。」

今度は美奈が、小狐丸の前に背を向けて座る。
綺麗に結わえられた髪をほどき、小狐丸は黒くて艶のある長い髪に櫛を入れた。
スッと通る感覚と、髪から立ち込めるいい香り。

(ぬし様の髪は、本当によい香りがする)

うっとりと小狐丸は目を細めた。
猫がまたたびの香りが好きなように、彼は美奈の髪の香りが好きだった。
彼は髪をとく手を止める。美奈の髪をひと房すくい、クンクンと犬のように嗅ぐ。

「何をしてるの?小狐丸?」

「ぬし様の香りを、この小狐丸に刻み付けているのです。」

髪の香りを嗅ぐと、今度は肌の香りをかぎたくなる。
小狐丸はそっと、彼女の背中に覆いかぶさった。
髪とは違う、甘い香りがふわっと漂う。
同時に美奈の上ずった声も上がった。

「小狐丸っ?どうしたのですか、いきなりっ」

「ぬし様の香りにあたってしまったみたいです。もう少しこのまま・・・」

小狐丸は、全身で美奈の香りとぬくもりを感じていた。
最初は生身の体を与えられ、人間に仕えることを快く思っていなかった。
いつも自分は、人間の欲という汚い部分を見てきたからだ。
でも、今回は違う。

(ぬし様は、私を大事にしてくださる。
私の毛並みをほめてくださり、優しくしてくださる。
人間でない私を、人間と同等に扱ってくれる。
私はこの方のためなら命をかけてもいい。)

「ぬし様、私はあなたのことを好いておりますよ。」

小狐丸が美奈の耳元でささやくと、彼女の体は一気に火照りあがる。
にんまりと小狐丸は笑った。
これからも、あなたとこういうふうに過ごしたい。
それは小狐丸のささやかな願いでもあった。



あなたと一緒に毛繕い




* * *

「おい、小狐丸。あいつに変なことしてないだろうな?」

小狐丸が部屋を出ると、鬼のような形相で国広が仁王立ちしていた。

「はて?変なこととはどんなことでしょうか?
私はただ、ぬし様に毛並みを整えてもらっていただけにございますよ。」

にこっと国広に笑いかけると、あきれたように彼は呟く。

「まったく。あきれたやつだ・・・」

「そういうあなたもね。嫉妬心がバレバレですよ。」

「なっ・・・・・・!?違う!俺はそんなんじゃ・・・!」

焦る国広の横を、涼しい顔で通り抜ける小狐丸だった。



No.9 /   小狐丸 / Comment*0 // PageTop▲

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