Welcome to my blog

25=10

ARTICLE PAGE

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

IC #01


皇暦2017年。エリア11にゼロというカリスマ的存在が降臨した。
日本人――――――通称『イレブン』は、自分の国を取り戻さんがため、ブリタニアを崩壊させようとしたゼロにつく。
彼らは『黒の騎士団』と名乗り、神聖ブリタニア帝国と対立した。
しかしその結果は、黒の騎士団の敗北。ゼロの死亡ということで、その戦いは幕を下ろした。

あの事件から一年……………。
皇暦2018年。エリア11。

ブリタニア本国からやってきた二人の少年・少女により、このエリア11はだいぶ復旧が完了した。
彼らはブリタニアでは『エンジェルズ・オブ・ロード』と呼ばれる存在。
皇帝直属の部隊でありながら、自分たちによる決定権や選択権を持つ。
皇帝以外の命令は、絶対的に拒否できる拒否権なんかも持ち合わせている、少し特殊な部隊だった。
そして彼らはこのエリア11で、新しい名前が付けられた。

セラフィム。

それが新しい名前。イレブンが彼らにつけた………。
彼らはどんな人であろうが、救いを求める人々には手を差し伸べた。
それこそ最初はイレブンも、ブリタニアからきた彼らを軽蔑したが、それでも日本を復旧させようと作業する二人に、親近感を覚えていった。

リリィさまーっ!!!お花見つけたのっ!!!」

服を汚しながら街を復旧させる少女、リリィ・ルゥ・ブリタニアに、幼い少女が白い花を渡した。
リリィは立ち上がって、その花を受け取る。とても甘い香りが漂っていた。

「まぁ、素敵なお花ね。なんていう花なんでしょう………」
「えっとね、おとーさんが『水仙』って言ってたよ。」

にっこりと少女が笑った。

「スイセン…………?気高い名前ですね。そうだ、こうしてあげましょう。ちょっとこっちへおいで。」

リリィは少女の目の高さまでしゃがむと、彼女の髪に水仙を刺す。
黒い髪に白い花はとても映えた。服はボロボロでも、その存在が妖精を思わせる。

「花の妖精みたいね。お父様に見せていらっしゃい。きっととっても似合うって言ってくれるわ。」

ぽん、と少女の頭に手をのせると、彼女は嬉しそうに笑って走っていった。
しばらくその少女の背中を見つめたあと、リリィは別の場所へと視線を移す。
ある程度まで復旧したというものの、まだまだだった。
折れたコンクリートが折り重なり、今にも崩れてしまいそう。
イレブンはそういうところで生活していた。8年前のあの事件がフラッシュバックする。

殺戮天使。

彼らは影で、そう呼ばれていた。
8年前、ブリタニアが日本に宣戦布告したとき、二人は日本人を虐殺した。
ただ単に、日本人が憎かったから………。
ルルーシュとナナリーを殺した日本人が。
実際二人は無事だが、彼女はそんなこと知らない。
日本人を虐殺して彼らの国を潰した時、それは過ちであり、犯してはならない罪だったことに気付く。
彼らは………決してぬぐえない罪を犯してしまったのだ。

「日本はどうなっていくんだろう。何も、変わらないのかな。
でも、日本の運命を変えたのはこの私。私のせいで日本の運命は変わってしまった。
もしもあの時、私に力があれば、運命は変わったかもしれないのに。」

リリィは遥かかなたにそびえ立つ、高い高いタワーを見る。

バベルタワー。

その時だった。
一つの飛行船がバベルタワーの真上まできたと思うと、
それはタワーの上層部にケーブルを放つ。リリィは眉をひそめた。
周りで作業していた日本人も異変に気付き声をあげた。

リリィ様っ!!!」

先ほどの小さい少女が泣きながらリリィにしがみつく。
リリィはその少女の頭を撫でたあと、近くにいるであろう人物に声をかけた。

「ライっ!!!バベルタワーがっ!!!どうなってるの!?なんだか様子がおかしいわ…………。」
「分からないっ。リリィ、コレは僕のカンなんだけど………あれは黒の騎士団の生き残りなんじゃないかな。」

ライと呼ばれた銀の髪をもつ少年は、パソコンに向かったままそう言った。
エンジェルズ・オブ・ロードのもう一人のメンバー、ライ・ルシフェル。
心優しく、常にリリィとともに行動する少年だった。
時には優しく。時には強く。
ライは自分のコードを使ってバベルタワーの監視カメラに侵入すると、映像をそのパソコンに映し出す。

「ひ、ひどい………!!!」

抱きついたままの少女の顔を胸に押し付け、画面を見ないようにさせると、リリィは小さく呟いた。
きらびやかな施設は廃墟と化している。
その中で未確認のナイトメアと軍のナイトメアの戦闘。ライも自分の口を覆い隠す。
吐き気がしそうだった。床に飛び散ったのは機械の残骸と、ガラスと、人間の赤い血。

しばらくして監視カメラに弾が当たったのか、映像は映らなくなった。
ザーッと波を立てるだけの画面を、二人はじっと見つめていた。

「ねぇライ。私達はブリタニアとしてあそこに行くべき?
それともエンジェルズ・オブ・ロードとして、ここにとどまるべき?」

リリィがゆっくりと彼に聞いた。
ライはキーボードに指を乗せたまま、口を開いた。

「それを決めるのは僕達、エンジェルズ・オブ・ロード自身だ。」


リベラ・ミ。
主よ、かの恐るべき日に、永劫の死よりわれを解き放たせたまえ。


スポンサーサイト

- 0 Comments

Leave a comment

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。