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2016.07.21  もうその言葉は聞きあきたよ。君がどういう気持ちで言ってるのか分からないけれど。 <<21:25



他の刀剣男士たちが寝静まった頃、鶴丸国永はゆっくり布団から抜け出した。目指す場所は一つだった。愛しい、彼女がいる場所・・・。夜中だというのに、審神者である彼女の部屋は、明かりが灯っていた。部屋の外から、「美和」と小さく声をかけると、美和は疑問の声を上げる。

「鶴丸・・・?こんな夜中にどうしたの?」
「入ってもいいか?」

どうぞ・・・という言葉と一緒に、障子が開かれる。
寝間着姿の彼女がそこにいた。机の上には、ノートパソコンと呼ばれるものが・・・。こんな夜中まで、彼女は仕事をしてたというのか。明日の朝も早いというのに・・・・。

「まだ仕事してたのか?」
「明日、本部のほうで審神者の会議があるからその資料作り。敵はどんどん強くなってるからね。この本丸で得たデータを、本部や他の審神者に提供して情報を共有したくって・・・」

少し疲れた顔で彼女は笑った。
鶴丸は小さく唇を噛んだあと、そっと彼女の背後にまわって、彼女の小さい体を抱きしめる。ピクンと、少女が体を反応させたあとこわばらせる。

「なぁ、主。俺がどうしてここに来たか分かるだろ?俺がこうする理由も。いつも俺をここに招き入れるくせに、どうして俺の気持ちには応えてくれないんだ?俺は美和が好きなんだ。俺を近侍にして、いつでもそばに置いてくれ。そうしたら俺が、美和の仕事を手伝うから・・・・。」

甘い吐息を含ませて、彼女の耳元でささやく鶴丸。黙ったままの少女はやがて、ゆっくり首を振ると口を開いた。

「・・・それはダメだよ、鶴丸。私はこの本丸の主で、審神者。鶴丸の気持ちは嬉しいけれど、私はあなたの気持ちには応えられない。私は人間で、あなたは刀剣。交わることは許されない。決して・・・・。」

またその言葉か・・・・と鶴丸は思った。
夜中に彼女の部屋を訪れ始めて、約2ヶ月が立った。想いを少女にぶつけても、いつもそう言って逃げられる。ダメだよと、口が言葉を紡いでいるのに、どうしていつも俺を求めるような瞳をするんだ。鶴丸には、彼女が理解できなかった。

美和、もうその言葉は聞き飽きたよ。主がどういう気持ちでそう言ってるのか、俺には分からない。それは美和の本心なのか?」

彼女は口をつぐんだ。鶴丸に抱きしめられたままの格好で、うつむいてしまう少女。鶴丸は言葉を放った。

「俺は美和が好きなんだ。審神者じゃなく、一人の女性として美和を見てる。だから・・・」

ぎゅっ・・・と、彼女を抱く腕に力を込める。
だからせめて、お前の本心を聞かせてくれよ。懇願する彼の耳に、審神者の答えが届く。それは静かな静かな夜の出来事・・・・・。



もうその言葉は聞きあきたよ。
君がどういう気持ちで言ってるのか分からないけれど。



ツイッターの創作向けお題botより。
拍手お礼だったものです。
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