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2016.08.21  峯崎と新しい刀 <<22:47


その日、美和は珍しく時の政府が置かれている中枢部に来ていた。もちろん、近侍である三日月宗近と加州清光も一緒である。こんのすけが時の政府からの頼りを持って来たのは、ほんの数時間前だった。
辺りを見回すと、見知った人物が2人いた。同じく審神者の松田。彼の近侍である鶯丸と獅子王もそばに控えている。その隣にはぴしっとしたスーツを着こなし、切れ長の目で松田を見ている女性がいた。
峯崎涼子。織豊の記憶で審神者をやっているが、少し前までは時の政府勤務の官僚だった人物だ。腕組みした彼女が美和に気づくと、綺麗に口紅が塗られた唇で彼女の名前を呼んだ。

「久しぶりね、美和ちゃん。」

峯崎の隣に控える鯰尾藤四郎と骨喰藤四郎がぺこりとおじぎする。美和もつられてお辞儀した。

「待ってたぞ、美和。」

相変わらず着物を着崩したスタイルの松田が、のんきな声をあげた。その瞬間、峯崎の鋭い視線がキッと松田に飛ぶ。松田本人はというと、何も思ってなさそうでいつものめんどくさそうな顔をしていた。

「峯崎さんも松田さんもお久しぶりです。っていっても、松田さんには少し前に会いましたけどね・・・」
「まーなぁー・・・」

懐から取り出した扇子で、ぱたぱたとあおぎ始める松田。
峯崎・松田・美和の三人は、時の政府からの要請でこの場へ呼ばれていた。その要請というのが・・・

「今度の審神者会議の議題については、配布された資料に書いてあったけど、当然二人とも目を通したわよね。」
「一応な。全審神者を集めて話し合う議題かどうか、微妙なところだけどなー・・・」

ぽりぽりと松田が自分の頭をかく。審神者会議の議題はいくつかあったが、一番大きな議題は新しく見つかった刀についての議題だった。
つい先日。一般家庭の民家の倉庫から、見た事もない刀が見つかったらしい。刀には号が掘られていたが、その号については全く資料が残っておらず、幻の刀という噂だ。

「号は青龍切宗綱。同僚の要請があって私もこの刀について調べてみたの。でも、時の政府のデータベースをもってしても何の資料も出てこなかった。古い文献に目を通してみたけど、そちらにも全く記述なし。それで時の政府は今、この刀を顕現するかどうか決めかねている。最終的に今度の審神者会議で、青龍切宗綱を顕現するかどうか決めるんだけど、その前に意見が聞きたいらしいわ。彼らのね・・・。」

そこで峯崎は宗近たちを指さした。確かに宗近も鶯丸も獅子王も、平安時代に生まれた刀でかなり古いほうではある。ぱちぱちと刀剣男士たちがまばたきする横で、松田が声を上げた。

「そんなことで俺たちは呼び出されたのかよ・・・。そんなん、本丸にいてもテレビ電話でやりとりできるだろーが。」
「そうなんだけど、審神者会議の前でしょ?誰かに通信を傍受されて、聞かれたらまずいのよ。」
「ここは安心できるんですか?」
「まぁ、ここは時の政府の中枢。この部屋には、私たち以外誰もいないの。」
「・・・ってことは、俺らを呼んだのは峯崎、お前かよ!時の政府から至急!・・・とか連絡きたもんだから、てっきりお偉いさん方に呼ばれてると思ってたんだがな!」

一気に機嫌の悪くなる松田を、獅子王がなだめる。そんな彼のことは華麗に無視し、峯崎は涼しげな表情でボタンを押す。美和たちの前に置かれたガラスケースがライトアップされ、一振の刀がおさめられていた。

「これが・・・青龍切宗綱・・・なの?」

光を浴びる刀を前にして、美和は小さく体をふるわせる。彼女は霊力がかなり強いほうだった。理由は分からないが、その刀を見つめてるだけで何かの恐怖が美和の心を支配しようとする。彼女は自然と三日月や加州へと身を寄せた。

「そう。これが青龍切宗綱・・・。」
「・・・冷たい刀だな。これは・・・やばいんじゃねーのか?」

さっきからわめいていた松田も、この刀を見た瞬間から口数が減った。「どれ・・・」と宗近が前に出て、刀を見つめる。鶯丸も獅子王も、それぞれの目で見つかったばかりの刀を見分していく。数分後、三日月が振り返りスッと目を細めて美和たちを見た。

「ずいぶんと昔のことだが、話を聞いた事がある。それは俺が生まれたばかりの頃だから、おそらくは平安時代・・・。どこかの土地で、青い龍が一つの刀によって殺された・・・という話。その龍は自分を殺した人間たちを祟り、死霊をその地に呼び寄せて、そこを地獄に変えたらしいな。」
「さらにはその刀を作った一族全てを呪い殺し、刀を持った者さえもが不可解な死を遂げるという。その刀の名前は知らない。その刀自体もその先どうなったかさえ知らない。ただ、平安時代の刀剣たちの大半はそういう話を知っているだろう。」

宗近に続いて、鶯丸も口を開きそう説明した。横にいた獅子王も、うんうん・・・と頷いている。

「この刀がその話通りの刀なのかどうか不明であるが、もしその刀剣を顕現するというのなら、俺はその意見に反対する。その刀は・・・・危険だ。可能であるならば、今すぐにでも斬り捨てたい。」

自身の刀に手をかけて宗近はそう言った。美和には宗近がそう言葉を告げる理由も分かる。先ほどから尋常じゃないほどの寒気がしている。原因はおそらく、青龍切宗綱のせいだ。

「峯崎さん、すみません。その刀、少し見えなくして下さい。霊力が強過ぎて・・・」

美和の言葉に峯崎はボタンを押す。ライトが消え、刀は見えなくなった。その瞬間、今までの寒気が一気に消失した。宗近の判断はあながち間違ってない。この刀は、顕現すべきではない。

「宗近の意見には俺も賛成だ。この刀はヤバすぎる・・・。第一、霊力の強い美和でさえこんなになってやがるんだ。議題にするまでもねぇーよ。顕現するのはやめとけ。」
「私からも、お願いします。何が危ないのかと聞かれたらお答えはできませんが、でも確かにこの刀は危ない気がします。顕現はおろか、人が持つことさえ許してはいけないように思います。峯崎さん、どうか時の政府の偉い方に、そうお伝えください。」

美和はぺこりと頭を下げた。真剣な眼差しで二人を見つめる峯崎は、小さく「分かった」と答える。その言葉に、二人はほっと胸をなで下ろした。
恐ろしい刀。それゆえに、民家の倉庫の奥深くで眠っていたのかもしれない・・・。加州は、今までの宗近たちのやり取りを聞きながらそう思うのだった。



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